私はサロンの記事を、こう読み解きました。
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「毎日洗濯ひろし」様より。2020/02/14。
¥5,000
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毎日洗濯ひろしさん、応援ありがとうございました! ■note版(しるし付き)はこちらから! https://note.com/arx8leva2/n/ne2e1ee7cc2f2 ■以下、当時の西野亮廣さんの本文。(2020/02/14) 2月14日(金) 16日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━━ おはようございます。 朝陽が真っ赤で、インドの空は幻想的だねぇとか言ってたら、シンプルにPM2.5の影響ということを知り、即座に発言を取り下げたキングコング西野です。 さて。 今日もインドからお届けしております。 観光の匂いが漏れている感はありますが、一応、絵本『夢幻鉄道』のロケハンで来ていて、宮殿の造りや、色使い、窓枠のデザインや、光の使い方などを見ては、「これは使えるねぇ」とか言って、シャッターを切り、働いているフリをしています。 僕は、僕しか参加していない『メモ』というグループLINEを組んでいて、日々、気になったことをこのメモグループに投げているのですが(これ、かなりオススメです)、インド滞在中は、このメモグループが賑わっているので、働いているフリをしながらも、やっぱり、それなりに吸収しているのだと思います。 そんな中、昨日、面白い発見がありましたので、共有しておきます。 ウダイプルという街にある「湖の上に浮かんでいるホテル」にチェックインする時の話です。 そのホテルは湖の真ん中にポツンと浮かんでいて、陸路で行くことはできません。 4~5人乗りのボートが唯一の移動手段で、ホテルフロントに行くにも、4~5人乗りのボートに乗らなくてはいけません。 ホテルにチェックインするのは僕らだけじゃないので、20人乗りのボートで一気に行きたいところです。 ボート乗り場から、ホテルは見えるのですが、ホテルの玄関は裏側(死角)になっていて、ホテルの玄関までは、湖をグルっと半周する導線になっています。 ボートに乗り込み、湖を半周すると、ホテルの玄関へと続く桟橋が見えます。 桟橋に降りると、立派なカイゼル髭をたくわえた爺ちゃんホテルマンが、大きな日傘を持って、迎えに来てくれます。 僕らがホテルに着いたのは夕方前で、ちょうど桟橋は日陰になっていました。 すかさず田村Pが「日傘、要る?」とツッコミを入れ、僕も蜷川実花さんも笑ったのですが、直後、爺ちゃんホテルマンが日傘を外してしまいます。 「おや?」と思ったのも、つかの間、なんと、空(ホテルの屋上から)大量の薔薇が降ってきたんです。 この時点で、僕らのハートはワシ掴みにされ、「素敵なホテルだ!」という結論を出しました。 ホテル到着後、わずか10秒の話です。 ━━━━━━━━━━━━ ▼ なぜ、楽しかったのか? ━━━━━━━━━━━━ 一応、僕らはプロなので、楽しかったことに対して、「楽しかったー!」という感想で終わらせてはいけなくて、「なぜ、楽しかったのか?」を因数分解し、自分達の活動に転用できる箇所を探ります。 今回、空から降ってきた薔薇が楽しかった理由は、3つです。 【楽しかった理由①】「上を向いたから」 これは、以前も、このサロンで御説明させていただきましたが、上を向くと、口角が上げる際、重力が邪魔をしないので、口角が上げやすくなります。 つまり、笑いやすくなります。 「笑顔を作るのにかけるコスト」が少なくなるわけですね。 逆に、うつむきながら、笑うのは、なかなか大変です。 口角に重力がかかっているので、それを持ち上げるには、頬っぺたの筋肉をたくさん使わなくてはいけません。 「楽しいから口角を上げる」こともあるでしょうが、「口角を上げたから、楽しい」といった“感情が筋肉の動きに引っ張られる”というシチュエーション(星空や、背の高い建物を見る機会)は結構あると思っていて、一応、エンターテイメントを生業としている人間ですので、空間を設計する際は、その作用が働くようにデザインしたりします。 (見せ所のシーンの前で、わざと、腰をかがめて、くぐらなきゃいけない入り口を作ったりするよ) ホテルに入る前に、僕らは強制的に上を見させられた(口角を上げさせられた)ので、感情が引っ張られたわけですね。 【楽しかった理由②】「感動するタイミングが同行者と一致した」 僕らは、同じタイミングで見上げ、同じタイミングで、空から降ってくる薔薇を確認し、同じタイミングで声を上げています。 「花びら」はヒラヒラと降ってきますので、立ち位置によって、空から降る薔薇に気がつくのに、時間差があるハズなのですが、どっこい、同じタイミングで、空から降る薔薇を確認しています。 何故でしょう? 答えは『日傘』ですね。 爺ちゃんホテルマンが日傘を外した瞬間に、僕らは上を見ました。 つまり、あの『日傘』は「陽を避けるためのもの」でもありましたが、それより何より、「同じタイミングで上を見させるスイッチ」だったわけですね。 これを受けて、「あの使い方、いいね」と蜷川×西野会議が始まります。 (※田村Pは、その辺をウロチョロしてました) 【楽しかった理由③「死角だったから」】 |蜷川《 にながわ》|実花《みか 》さんが、「カクカクシカジカで、私たちを感動させた仕掛けは分かったけど、でも、その仕掛けは、順番待ちの列に並ばされていたら、機能しないよね」と言っていました。※天才だね。 たしかに、「ああ。あのホテルの玄関に入る前には薔薇が降ってくるんだなぁ」となって、ハナから『少し上』を見られていたら、サプライズもなければ、玄関前で急激に首の角度を上げることもありません。 つまり、感情の落差を生むことができません。 整理すると、「4~5人乗りのボート」じゃなきゃいけなかったし、ボート乗り場からホテルの玄関が死角になっていないといけなかった、というわけです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ サービス業をするのなら、これらを全て計算しよう! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本の役人が仕掛ける「おもてなし」は滝川クリステルに「オモテナシ」と言わせているだけの、ハリボテの「おもてなし」で、彼らが作る空間には、感情デザインや、筋肉の動きなどは、設計されておりません。 案の定、人を巻き込めず、税金を次から次へとゴミ箱に捨てています(※口が悪いぞ西野!)。 「頭が悪い」という話ではなくて、これらは「知っている/知らない」の話だったり、そもそも「今、自分は何故、楽しいのか?」と考える癖ができていないだけの話だと思います。 茶室文化なんかは、感情デザインと筋肉の動きのデザインの集大成のようなものなので、もともと素養はあるのだと思います。 書いていると、だんだんムカついてきたので、総理大臣をはじめ、日本の政治家を全員集めて、半日間の勉強会を開催したくなってきましたよっ!! 冗談はさておき、サービス業(接客業)に就かれる方は、「なぜ、楽しかったのか?」を因数分解し、メモをとる癖をつけておいた方がいいと思いまーす。 インドからは以上でーす。
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「キラキラ村のおざにぃ」様より。2020/02/13。
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キラキラ村のおざにぃさん、応援ありがとうございます! ■note版(しるしつき)はこちらから! https://note.com/arx8leva2/n/nab1e3f9d4260 ■以下、本文。(2020/02/13) 2月13日(木) 15日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━ おはようございます(@インド)。 本気のターバンを巻いた時の仕上がり具合が半端なくて、すれ違うインド人から手を合わせて拝まれている(非常に高く評価されている)キングコング西野です。 さて。 今日は、皆さんに言いつつ、自分にも言い聞かせながら、「数字と意思決定」のお話しをしたいと思います。 先日も、お話ししましたが、ニューヨーク・オフブロードウェイでミュージカル『Poupelle of Chimney Town』の公演を計画中です。 (※一昨日の記事を読まれていない方は、先にそちらを読んでください) 予期せぬタイミングで小出恵介さんの復帰報道が出てしまい、ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』のプロジェクトリーダーの小野さん(元・劇団四季)が激凹みされましたが(笑)、大した問題じゃないと思っています。 僕は本当に「大した問題じゃない」と思っているので「大した問題じゃない」と言ったのですが、結果、「器が大きい!」みたいな評価を受けてしまいましたので、「そう言われてみれば、本当に大した問題じゃないな」と皆さんにも、小野さんにも思ってもらえるように、【数字】を交えてご説明します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ オンラインサロン脳で計算してみるよ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 小野さんが責任を感じられた事柄の一つに、『お金』の問題があったと思います。 「毎月50万円の活動支援金が出してもらっているのに…」や、『ブロードウェイ公演決定』というニュースをバズらせたタイミングで、クラウドファンディングができなくなってしまったこと……などなど。 そういった『お金』の問題に対しては1ミリも責任を感じることなんてないことを、今から、「売り上げベース」でご説明します。 現在、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の会員数は3万6000人です。 月額1000円なので、月に3600万円の売り上げが出ています。 一旦、「入会者」のことは忘れて、「退会者」だけにフォーカスして考えてみます。 毎月の退会率が「10%」としたら、毎月3600人が辞めるので、毎月の売り上げは360万円ずつ減っていく計算になります。 結構な額ですよね。 この時、小野さんがドジをかましてしまって、サロンメンバーが「おいおい、この事柄の顛末はどうなるの?」となり、「とりあえず、来月も追いかけてみよう。というか、ブロードウェイ公演が終わるまで追いかけてみよう!」となって、毎月の退会率が【1%】下がれば、 毎月の売り上げがコンスタントに『360万円』減っていたところが、『324万円』になります。 言い換えると、小野さんが退会率を1%下げたことによって、毎月36万円のプラスを生んだ。 年間だと、432万円です。 サロン脳で計算すると、「小野さんのドジは年間432万円の売り上げを出した」となるので、むしろ、「ごちそう様です!」ですし、サロンメンバーが小野さんにかける言葉は「ドンマイ!」ではなく、「グッジョブ!」です。 僕は、よく「挑戦しないことが失敗である」と言っているのですが、自己啓発とか、そういった類いの話ではなくて、シンプルに『売り上げ』の話です。 オンラインサロン運営で最も重要なのは、「物語」で、物語が面白くなるのであれば、空振り三振はオンラインサロン的には特大ホームランです。 だから、小野さんはメソメソしなくていいし、むしろ、「年間432万円の売り上げを出したのだから、私に寿司を奢りなさい!」と胸を張ってくれて大丈夫です(笑)。 御礼に御馳走させていただきます。 ━━━━━━━━━━━━━━ ▼ オンラインサロンの落とし穴 ━━━━━━━━━━━━━━ このように、オンラインサロンの世界は、世間の成功や失敗と、まったく違ったロジックで回っています。 こればっかりは、オンラインサロンに入ってみて、その瞬間を目の当たりしないと理解しにくい部分があると思っています。 (※事実、一昨日の小野さんのゴメンナサイ記事は、サロン内でポジティブにバズっています) おそらく世間的には「キングコング西野は次々に挑戦をする勇敢なヤツ」みたいに思われるかもしれませんが、実際のところは、「挑戦した方が【退会率】が下がるので得」という事情があるわけですね(※挑戦を繰り返したい人は、オンラインサロンに限らず、このシステムを作っておくといいと思います)。 ここまで、お話しすると、なんだか「いいことだらけ」ですが、オンラインサロンにもキチンと落とし穴はあります。 「世間とは違うルールで回っている」とはいえ、オンラインサロンにもルールはあって、それらは数字(入会者や退会者)で結果が出てしまいます。 しかも、毎日。 サロンオーナーも人間ですので、その数字に判断を引っ張られることもあります。 サロンオーナーが、“自分のサロンのアルゴリズムの奴隷”になるわけですね。 そうなってくると、サロンオーナーの実態はオーナー個人にはなく、「オンラインサロン」になってしまうので、これは非常に危険ですね。 たとえ、相手が3万6000人であろうと、ときどき「うるせーよ」と言ったり、3万6000人がまったく理解できない行動を(パフォーマンスではなく)できるようにしておかないと、この空間は長続きしません。 なので、ときどき、「うるせーよ」と言ったり、サロンメンバーのほとんどが求めていないような投稿をしたりすることもあるかもしれまけんが、「ムカつくけど、これも大切な一手なんだな」と大目に見てもらえると嬉しいです。 利他的に動くオンラインサロンオーナーは仮の姿で、本性はキングコング西野亮廣というゴリゴリのエゴイストですよ、という話です。 引き続き宜しくお願い致します。好きです。 現場からは以上でーす。
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「Fitness Ark・おざきまさかず」様より。2020/02/11。
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Fitness Ark•おざきまさかずさん、応援ありがとうございます! ■note版(しるし付き)はこちらから! https://note.com/arx8leva2/n/ne3bfcc81ff3f ■以下、当時の西野亮廣さんの本文。 (2020/02/11) 2月11日(火) ※2月13日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━ おはようございます。 「インドの水は危ない」と聞いたので、成田空港で大量のペットボトルを購入して、インド入りしたのですが、今日からのインド内の移動が全て飛行機だということを知り、「ペットボトル機内持ち込み禁止」の憂き目に遭い、成田空港で獲得した全てのペットボトルとサヨナラしなければいけない可能性が出てきたキングコング西野です。 さて。 今日は、経営者や、部長、チーフ、先生や、親、といった、いわゆる「リーダー」と呼ばれる人達の参考になるかもしれない内容をお届けしたいと思います。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ どうなる? オフブロードウェイミュージカル『Poupelle of Chimney Town』 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 現在、ニューヨーク・オフブロードウェイでの公演を計画しているミュージカル『Poupelle of Chimney Town』の制作が進んでいます。 このプロジェクトは、サロンメンバーの小野さん(元・劇団四季)から「ブロードウェイでプペルやりたいっす!」と打診があり、「いいっすね!」と返事したことで始まりました。 小野さんの長年の夢は、世界中の子供達にファミリーミュージカルを届けることでした。 それは、かなり険しい山で、リアルな話をすると、お金もかかるプロジェクトです。 そこで、余計な心配に時間や精神を割かずに、シンプルにクリエイティブに集中できるように、「ベーシックインカム」と称して、西野亮廣エンタメ研究所(株式会社NISHINO)から、『毎月50万円』の活動支援金を出させていただくことにしました。 挑戦する人を具体的に応援するのが僕の夢です。 ところで、ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』といえば、先日、各局のワイドショーで話題になりました 「小出恵介さんの復帰作」として、表に情報が出たわけですね。 小出恵介さんがミュージカル『Poupelle of Chimney Town』に出演されることは概ね決定していましたが(※これはサロン内でもお話しさせていただいておりました)、あのタイミングで、表に情報が出てしまうことは、小出恵介さんの関係者以外誰も知らなくて、吉本興業の人間をはじめ、同時に進めている映画や舞台のスタッフ一同、それなりにザワつきました。 このことついて、僕の気持ちを嘘偽りなく正直にお伝えしておきたいのですが、そのニュースを聞いた時に芽生えたのは「ありゃま」という気持ちと、「でも、小出さんも、長期間活動を休止していることに対する焦りがあったんだろうな」という気持ちでした。 僕はプレイヤーもやっていますし、その昔、梶坊(※梶原君のこと。「梶坊」と呼んだことは一度もない)が失踪し、僕自身、活動を休止していた時期もありますので、「僕は、ここにいるぞ!」ということを1日も早く伝えたい気持ちは、ものすごーく分かります。 なので、今回のことで、小出さんに対する負の感情は(マジで!)1ミリもありません。 なんなら、余計に「早く復帰させてあげたい」という気持ちが強まったぐらいです。 ━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 被害状況を共有し、前に進む ━━━━━━━━━━━━━━ 僕としては、心配していることが二つあります。 一つ目は、今回のプロジェクトの言い出しっぺであり、最高責任者の「小野さん」のこと。 『プペル』というコンテンツを借りる立場にあり、くわえて、毎月50万円の支援を受けながらも、情報をコントロールしきれずに、各方面に迷惑をかけてしまった小野さんの心境は計り知れません。 どれだけ僕が「全然オッケーっすよー」と言っても、やっぱり責任を感じておられて、実は、この後、小野さんからの投稿(記事)をTLに流そうと思うのですが(※順番が逆になって、そっちを先に読んだ人もいるかも)、地獄的に凹んでおられます(笑) 小野さん、実はnoteもたまに書かれていたりする。 二つ目の心配事は、その小野さんの投稿を読まれたサロンメンバーのことです。 あの小野さんの劇凹み文章だと、「え? なに? そんなにマズイ状況なの?」と読み取ひ、不安を覚えてしまう人が出てくると思います。 この時、リーダーは整理しなければなりません。 「そもそも、なぜ、メンバーが不安になるのか?」 という問題です。 思うにそれは、「被害の大きさ」ではなくて、「被害状況が把握できないことによって、対策が打てない」という視界の悪さが引き起こしているのではないでしょうか? となると、この時のリーダーの立ち振るまいは、被害状況を皆に正確に共有し、皆と共に対策を練っていくことだと思います。 小野さんの口からは言いにくそうなので、空気を読まずに僕から言わせてもらうと…今回、ああいった形で情報が表に出たことによって、発生した被害は2件です。 1つ目は、『吉本興業』と『小出恵介さん』の関係。 当時、ニュースにもなったので、御存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、小出恵介さんが突然活動休止になった時に、実は、明石家さんまサンが企画・プロデュースしたNetflixのドラマの主演が決まっていて(…ていうか、すでに撮り終わっていて)、それなりに吉本興業に迷惑がかかったんですね。 当時、吉本興業の関係者は方々に頭を下げてまわったことは容易に想像できます。 その原因となった役者さんの復帰作が、「吉本興業のタレントが原作の舞台」というのは、なかなかパンチが効いた展開でして、もちろん、反対はしませんが、社内調整は勿論のこと、それなりに話を通さなきゃいけない人や、説明にあがらなきゃいけない人の順番というものがあって、ウチのチーフマネージャーを中心に、せっせと進めていました。 そんな矢先で、あのニュース(しかも小出さんがオフィシャルでコメントを出している)だったので、「おいおい、どういうことだよ」となる人がいたわけですね。 ウチのチーフマネージャーも、さすがに「ちょっと待ってよ~」となったと思います。 ただ、それに関しては、もう謝って、甘いものを大量に口に詰めていくしかありませんので、『赤福』か『東京バナナ』をたくさん買えば解決です。 2つ目の被害は、「キンコン西野がブロードウェイに挑戦!」というニュースが出せなくなってしまったこと。 実は、そのニュースに合わせて、クラウドファンディングを仕掛けようと思っていたのですが、これが難しくなってしまいました。 とはいえ、予算の集め方なんて、他にいくらでもあるし、むしろ、ファーストニュースが、ああいった形で出たことによって、ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』の存在が広まったので、逆にラッキーだったかもしれません。 小野さんは劇凹みされていますが、被害なんて、せいぜい、こんなもんです。 大したことないでしょ? もともと、計画通りに登れる山じゃないことぐらい覚悟していたので、問題ありません。 慌てることでもありません。屁でもありません。 そんなことよりも、成田空港で大量に買ってしまったペットボトルの行方の方が遥かに心配です。 ここでサヨナラしたくない! キチンと対策を練り、実現に向けて、一緒に歩んでいきたいです。 引き続き宜しくお願い致します。 現場からは以上でーす。
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「おざにぃ」様より。2020/02/10。
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おざにぃさん、応援ありがとうございます!! ■note版(しるし付き)はこちらから! https://note.com/arx8leva2/n/nbb9e07b78a8e ■以下、本文。(2020/02/09) 2月10日(月) ※2月12日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━━ おはようございます。 今からインドに行かなきゃいけないのに、まだ何も準備をしていない中、サロン記事の執筆に挑んでみるキングコング西野です。 さて。 昨日はずいぶんとマッチョなマーケティング記事を書いちゃったので、今日は、ボンヤリとしておりますが『時代感』を整理し、皆様と共有したいと思います。。 エンタメ業(サービス業)に就いていると、数年に一度、『ブーム』と呼ばれるものに立ち会います。 僕自身、デビューして間もなく『NHK爆笑オンエアバトル』や『エンタの神様』が火付け役となった2000年代初頭の「お笑いブーム」を経験させていただきました。 僕の肌感として「ブーム」と呼べたのは、『はねるのトびら』がゴールデンタイムに昇格する少し前です。 ━━━━━━━━ ▼ 一度目のブーム ━━━━━━━━ まだ、世間的な認知は伴っていなかったのですが、カラオケイベントをすれば3万枚のチケットが即完。 土日になると劇場前には1000人規模の出待ちファンがスタンバイしていて、常に大パニック。 非常に危険な状態だったので、向かいの劇場までの、たった20メートルの移動の為に、移動車が用意されていました。 大阪ミナミでナンパしている男達からは快く思われていなくて『芸人狩り』もチョコチョコありました。 「やられちゃったよ~」と言いながら、顔面ポコボコの血だらけになりながら劇場入りする芸人がいたんです。 (♯なんて時代だよ) FUJIWARAさんや、バッファロー吾郎さんや、陣内智則さんや、ケンドーコバヤシさんや、サバンナさんや、フットボールアワーさんや、ブラックマヨネーズさんや、次長課長さんや、野生爆弾さんや、チュートリアルさんや、ロザンさんや、レイザーラモンさんや、麒麟さんや、笑い飯さんや、天津さんや、千鳥さん……といった先輩方が、まだまだ(まったく)世間に見つかっていなくて、たった230席の小さな劇場に“すし詰め状態”になっていた頃です。 僕たちキングコングは末っ子でした。 僕なんかが言えたことではありませんが、しかしながら、当時のネタや、ステージ上の立ち振舞いを今 見返すと、おそらく全員恥ずかしくって立っていられないと思います。 皆、あまりにも若く、未熟でした。 『技術』でいえば、そりゃあもう比べ物にならないぐらい今の方が上ですが、「じゃあ、今、同じメンツで、あの時のような熱狂を生めるか?」というと、たぶん無理でしょう。 おそらくブームが起こる時に必要なのは、『技術』よりも『エモさ』で、『エモさ』を分解すると「伸び率、不安定さ、あぶなっかしさ」など、いろいろあると思いますが、一言でまとめると、「キュンとするか、否か」だと思います。 『エモさ』が引き金となり熱狂を生み、認知度以上の結果をもたらす現象を「ブーム」と呼ぶのだと思います。 ━━━━━━━━ ▼ 二度目のブーム ━━━━━━━━ 「お笑いブーム」から随分と間が空いて、次に経験したブームは、若手起業家達が起こした「ビジネス書ブーム」です。 都内の本屋さんのビジネス書コーナーには、20代~30代の男子がたむろし、飛ぶように本が売れました。 友人の起業家が新刊を出す時は、問答無用で販売戦略会議に参加し(箕輪さんが頑張ってた!)、次から次へと仕掛け、20代~30代男子達の前には、毎月のように新ヒーローが登場し、あきらかに熱狂を生んでいました。 この「ビジネス書ブーム」でも見られたのは、『エモさ』で、ビジネス書と言いながら、SHOWROOMの前田さんや、OWNDAYSの田中さんが、『自身の物語(おいたち)』を本の中に書いていたのは、本質的だなぁと思います。 『ノウハウ』よりも、『物語』の方が必要だったんですよね。 お笑いブームが終わっても、お笑いが終わっていないように、「ブームの終わり」と、「文化の終わり」は、まったく別物です。 皆、あまり口にしないけど、ビジネス書ブームはきっともう終わっていて、今はビジネス書が、本来の居場所に戻ったような気がしています。 僕自身、手を伸ばしてしまうビジネス書は、それこそ今朝このサロンに投稿してくださったカイゼンプラットフォームの須藤さんの本(※マジで、おもしろい!)や、山口周さんの本だったりします。 そこに『エモさ』を求めていないので、これは「ブーム」の仕業ではないと思います。 ━━━━━━━━━━━━━ ▼ 次の『エモさ』はどこだ? ━━━━━━━━━━━━━ こんなことを言うと怒られるかもしれないので、何卒黙っておいて欲しいのですが、僕は元ZOZOの前澤さんのファンなのですが、前澤さんの新企画(10人の起業家に10億円ずつ出資するやつ)を聞いたときに、まるでピンとこなかったんです。 世界の問題は概ね解決されていて、不足しているサービスは、あんまり無いし、それを開発したところで、GAFAのような巨人に買い取られて終わりじゃね?…というところまで、もう、皆気づいていて、数年後に巨人に売るためにこれから立ち上げるサービスに(※すでにあるサービスじゃなくてね)、もう誰も熱狂しないような気がしていたりします。 前々から言っていますが、どうにもこうにも「起業」に未来を見れる(熱狂できる)時代じゃないような気がしています。 一昨日、近所で箕輪さんが呑んでいると聞いたので、途中合流して、このことを伝えると「戦国時代が終わって、江戸時代に入った感がありますよね」と返ってきて、天才でした。 今、あらためて思うのは、もう世界戦の『エンターテイメント』しか熱狂を生めないような気がしているので、前澤さんのところに行って、「『10人に10億ずつ』とかケチくせえこと言ってないで、西野に100億出してもらえますか?」とお願いしてやろうかしら、と思っています。 (※嘘です。エンタメに口を挟まれるのが嫌なので、自分で集めます) 今日はこれから、インドに飛びます。 次々回作の『夢幻鉄道』のロケハン(資料写真集め)です。 圧倒的なエンターテイメントで、世界をねじ伏せます。 もう、それぐらいしか皆が熱狂できるもの無くね? やるぞ、おい! 現場からは以上でーす。
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「おざきまさかず」様より。2020//02/09。
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おざきまさかずさん、応援ありがとうございます! ■note版はこちら! https://note.com/arx8leva2/n/n99025947f110 ■以下、本文。(2020/02/09) 2月9日 ※2月11日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━━━ おはようございます。 最近、「えほんサン」と呼ばれる機会が増えてきて、その都度、ニヤニヤしている「キングコング西野えほん」です。 なんだよ、その名前。 さて。 今日は、えほんサンが考えている「YouTubeって、たぶん、こういう感じで使った方がいいよね~」について、お話ししたいと思います。 先日、『キャリオク』の新CMの撮影をしてきました。 芸人からYouTubeになり、芸人から絵本作家になったキングコングの二人が互いの転職について結構真面目に語るCMです(※田村Pは現場で泣いてた)。 撮影場所として選んだのは『暖炉の前』です。 「火」は意外と視聴率を持っていて(ほら、キャンプの時とか、延々見ちゃうじゃん)、以前、ノルウェーのテレビ局が「薪が燃えているだけの映像」を流して高視聴率を叩いたことが話題になりました。 そんな中、スタッフさんから「火に引力があるのは分かりますが、新CMが流れるのは4月ですが、本当に『暖炉の前』で大丈夫ですか?」と質問されました。 「季節的にどうなの?」という疑問(心配)です。 その時、僕は「ノーカット版をYouTubeに流すから問題ないです」とお答えしました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ YouTubeが持っている「最も優れている機能」って何だろう? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロングテール戦略』ってあるじゃないですか? Amazonがやってるアレです。 本屋さんの売上の8割は、上位2割の「売れ筋作品」が支えていたりするのですが(※「パレート法則」や「80:20の法則」と呼んだりするよ)、Amazonは、「売れない作品」の販売量を積み重ねることで、バチクソ成功しているんですね。 「売れない作品」の販売量を積み重ねることが、本屋さんにはできなくて、Amazonにできた理由は、シンプルに『棚面積』の問題だってばよ! (#突然のNARUTO) 本屋さんは家賃を支払わなきゃいけませんから、「売れない作品」をずっと並べておくわけにはいかないんですね。 だけど、面積が無限に存在するインターネットの世界で本を販売しているAmazonには、それがやれちゃう。 この『本屋さん / Amazon』の関係って、『TV / YouTube』に、ものすごーく似てるんですね。 棚の面積が、「有限/無限」の関係。 テレビには放送枠(棚面積)があるので、人気のない番組は流せませんが、YouTubeは、視聴回数が10回の「超ニッチ動画」でも流すことができて、んでもって、延々と残すことができます。 そして、その「超ニッチ動画」が普遍的な内容であれば、毎日少しずつ、何年も、何十年も再生され続けて、その都度、広告費が入ります。 YouTubeの最大の機能は「アーカイブ動画が稼いでくれる」というところで(不動産収入とかに近いよね)、アーカイブ動画に稼がせるには、普遍的な内容でなければなりません。 キングコング西野がYouTubeで「時事ネタ」を扱わない理由がそれです。 「時事ネタ動画」は瞬間的な売上は出してくれますが、1年後には見られないので、YouTubeの最大の機能を使えていません。 『キャリオク』のCM制作の依頼を受けた時に、まず考えたのは、「ノーカット版をYouTubeにアップして、アーカイブ動画に『キャリオク』のCMをさせ続ける」ということでした。 なので、季節は関係ありませんし、1年後も、2年後も、見られるトーク内容にしてみました。 YouTubeは『検索』ではなくて、『関連動画』が導入口になっているので、キングコングが話題になればなるほど、芋づる式的に『キャリオク』の動画が観られて、CMになるというわけですね。 それもあって、 「ノーカット動画はキャリオクの公式チャンネルにアップするよりも、『毎週キングコング』か『西野亮廣エンタメ研究所』のチャンネルにアップした方が、絶対にイイ! ていうか、すべて僕に任せてくれたら、マジでイイ感じにするから、すべて僕に任せて!!」 とお伝えしました。 結構な数のYouTuberが目先の再生回数に目を奪われていますが、YouTubeの正しい使い方は、たぶん、コッチだと思います。 ちなみに、『キャリオク』のテレビCMでは、YouTubeにノーカット版があることを視聴者に意識させる為に、画面の下にCMの「進行状況バー(赤いゲージ)」を入れようかなぁと思ったりしています。 テレビCMに、YouTubeCMのCMをさせようという魂胆です。 天才かもしれませんね。 現場からは以上でーす。
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「逢見篤太 」様より。2020/02/08。
¥5,000
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逢見篤太さん、応援ありがとうございます! ■note版(しるしつき)はこちらから! https://note.com/arx8leva2/n/n8452462c7623 ■以下、西野亮廣さんの本文。(2020/02/08) 2月8日(土) ※2月10日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━━━━━ おはようございます。 今日から「岡山→島根→インド」という不思議スケジュールを展開するキングコング西野です。 さて。 あらためて、僕のスタンスをご説明した上で、「最近、テストで、こんなことを始めてみたよー」というお話をしたいと思います。 ━━━━━━━━━━━━━━ ▼ そりゃ、世界を狙わなきゃね ━━━━━━━━━━━━━━ どういうわけか多くのクリエイター&パフォーマーが目を背けていますが、泣こうが喚こうが、日本の人口は減ります。 くわえて、2025年には団塊世代(人口のボリュームが大きいところ)が75歳以上の後期高齢者となり、日本は人口の4人に1人が75歳以上という、世界一の超高齢化社会に突入します。 俗に言う『2025年問題』です。 これによって、どういったことが起きるのかは詳しく知りませんが、ことエンターテイメントの世界におきましては、「お客さん」と「広告費」が減ることは確かです。 これがもう、ビックリするぐらい確かです。 お客さんが減り続けている中、お客さんを奪い合っているのが、国内向けのエンターテイメントですね。 そんなもの、限界が来ることは火を見るより明らかなので、とっとと韓国をお手本にして、国外に仕掛けていった方かいいと思っています。 メキシコやボローニャといった世界のブックフェア(絵本の版権を売る祭典)に行くと、韓国ブースのお金のかけ方(海外へのアピール)はハンパなくて、国内市場が小さい国の気合いをヒシヒシと感じます。 マジで、韓国ブースの力の入れ具合は、その他の国に比べて段違いっす。 そんなこんなで、西野亮廣も『非言語の作品(個展)』や『翻訳のハードルが低い作品(絵本&アニメーション映画)』に熱を入れているわけですね。 「よく、世界に仕掛けようと思ったねぇ」と言われる機会が多いのですが、「逆に、世界に仕掛けずに、どうやって食っていくの?」と思っていたりします。 古典的な方法ではありますが、「圧倒的な作品(原液)を作って、海外で版権を売る」をコツコツと続けています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ じゃあ、国内向けにやってるアレは何? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こうなってくると、「日本語に依存している書籍(特にビジネス書)や、『西野亮廣エンタメ研究所』のYouTubeチャンネルは、何の為にやっているの?」という話になってくるのですが、これは、もうシンプルに『趣味』です。 スマホゲームをするような感覚です。 小学生の頃、KOEI(ゲーム会社)の『三国志』にハマったのですが、その延長です。 ゲームの中の世界でシミュレーションゲームをするよりも、現実世界でシミュレーションゲームをした方が楽しいので、「なるほど。ここに球を投げたら、こうなるのかぁ」という実験を繰り返しています。 なので、ビジネス書や、YouTubeの売上で食っていこうとは1ミリも考えておりません。 YouTubeの売上は、半分を吉本興業に入れて、残りの半分は、寄付します(※絵本を買って、スラム街の子供達に贈ったりします)。 せっかく趣味でやっているので、僕が時間を割きたいのは、『誰も知らない結果』で、たとえば「人気YouTuberとコラボを繰り返して、チャンネル登録者を増やす」みたいな、答えが出てしまっているアクションには微塵の興味もありません。 あくまで、僕が時間を割きたいのは『誰も知らないこと』です。 「それをやったら、どうなるの?」です。 そんなこんなで、最近、こんなテストを始めてみました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 音声YouTubeの『広告』をどこに出すか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 僕は、音声だけのYouTubeチャンネル(西野亮廣エンタメ研究所)を持っています。 Voicyに投稿した音源を、マネージャーの須藤君が、せっせとコピペしている“二毛作チャンネル”です。 「可処分時間の奪い合い」に参加しても未来が無さそうだったので、「ながら」で楽しめるYouTubeチャンネルを作ろうと思って、音声だけにしてみました。 これも、「音声だけにしたら、どうなるのかな?」という実験です。 そんな中、先週、チャンネル登録者数が「9万人」を突破したタイミングで『広告』を出してみたくなって、「音声だけのYouTubeチャンネルの正しい広告は何かしら?」と考えた結果、「北海道に広告を出してみよう!」と結論しました。 『車社会』だからです。 日本人の中で耳が一番空いているのが、北海道の人だと考えたわけですね。 そんなこんなで、Facebookを使って、北海道限定で広告をうってみました。 そこから一週間でチャンネル登録者数が1万人増えたのですが、それが、今回の広告によるものかどうかを判断するのは、もう少し先だと思います。 僕が面白がっているのは、こういった部分で、この実験結果が何の役に立つかは分かりませんが、ヒットのノウハウに従って生きるよりかは、『広告脳』の体操になっていると思うので、引き続き、実験を繰り返していこうと思います。 話をまとめると、西野の中では… ・作品制作の目的→「世界をゴリゴリに狙う」 ・日本語依存のエンタメの目的→「ただの趣味(シミュレーションゲームの延長)」 となっているよー、ということです。 後者は、飽きたら辞めます。 キングコングとして梶原君と二人で喋るのは楽しいので、それは爺になっても続けます。 現場からは以上でーす。 『夢幻鉄道』 作曲:西野亮廣 演奏:本城ゆみ
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「FumitakaHanaka」様より。2020/02/06。
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FumitakaHanakaさん、ありがとうございます!! ■note版はこちら! https://note.com/arx8leva2/n/n4ef6ebe5f0a7 ■以下、本文。 (2020/02/06) 2月6日(木) ※2月8日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━━ こんにちは。 年に一度、東野幸治さんと二人で呑みに行く日があるキングコング西野です。 ちなみに、今日が、その日です。 さて。 昨夜、舞台『えんとつ町のプペル THE STAGE』の大千秋楽がありました。 全18回公演、誰一人欠けることなく、無事に走り終えたことをご報告させていただきます。 本当にありがとうございました。 無事に終える。最高に大事で、決して欠かせない事。 昨日を含めて、僕は4回観に行かせていただいたのですが、もちろん改善点はあるものの、舞台『えんとつ町のプペル』には可能性しか感じませんでした。 舞台『えんとつ町のプペル』は、まず間違いなく、今後数十年続くエンターテイメントになるでしょう。 そこに向けて、どう改善していけばいいのか? どの部分を伸ばしていけばいいのか? 解像度をグッとあげて、皆様に御説明させていただきます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 『えんとつ町のプペル THE STAGE』とは何か? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『えんとつ町のプペル THE STAGE』を「舞台作品」「ミュージカル作品」としてしまうと、あの作品の可能性はその瞬間に終わってしまいます。 これは昨日、堀江貴文さんやSHOWROOM前田さんとも話したのですが、『えんとつ町のプペル THE STAGE』の可能性は… ① 絵本の舞台版(1時間半)を観る。 ② 終演後にグッズ(おみやげ)で絵本を買う。 ③ 買って帰ってきた絵本を家に置く。 ④ 子供が生まれたら、絵本を読み聞かせする。 ⑤ 子供と共に絵本の舞台版が観に行きたくなる。 ⑥ 絵本の舞台版(1時間半)を観る。 …という無限ループ(少なくとも2週目)が生まれるところですね。 つまるところ、『えんとつ町のプペル THE STAGE』は、【絵本『えんとつ町のプペル』のCM】なんですね。 厳密に言うと、皆、死ぬ気で舞台を作っているわけで、CMを作っているわけではないのですが、「CMとして機能している」という話です。 まずは、ここを押さえておかなくちゃいけません。 ━━━━━━━━━━━━ ▼ 絵本のCMとして考える ━━━━━━━━━━━━ CMとして考えた時に、実は邪魔をする可能性があるのが、ミュージカルでは必要不可欠な「圧倒的は歌唱力」です。 圧倒的な歌唱力というのは「一方通行のエンタメ(※私の歌唱力どや?)」で、子供を巻き込めない(子供が真似をしない)ので、CMとしては邪魔です。 子供にバズっている『パプリカ』は米津玄師さんが歌っているバージョンではなくて、子供が歌っているバージョンです。 “子供が再現できるように”調整する必要があるわけですね。 ここを見誤って、歌唱力を追い求めてしまうと、余多あるミュージカル作品のうちの一つとなってしまって、『絵本の舞台版』というアドバンテージが消えてしまいます。 無限ループが途絶えてしまいます。 昨日、演出の児玉明子さんが、「ルビッチ役は歌が下手でいいんです。だって、ルビッチは歌手じゃなくて、煙突掃除屋だから。ルビッチが極端に歌が上手かったら、そんな子は絶対に成功している。そうすると、ストーリーの辻褄が合わないじゃないですか」と言ってらして、図らずも『歌唱力は要らない』で意見が合致しました。 余談ですが、児玉さんが面白いのは、宝塚歌劇団出身の演出家さんが、「物語の邪魔になるので、歌の上手さは要らない」と結論されているところ。すごいなー。 彼女は天才だと思います。 ちょっと、鳥肌が立つレベルです。 話を戻します。 CMなので『歌の上手さ』は要らないのですが、『曲の良さ』は必要です。 ポイントはココですね。 曲が悪いと、『歌の下手さ』が不快感に繋がるので。 『パプリカ』は曲が良いから、子供が歌って、多少音をハズそうが聴いていられます。 年末に『天才万博』という忘年会をやっているのですが、そこでは、『えんとつ町のプペル』や『オーシャンゼリゼ』を音痴の子供がマイクを握って大声で歌っているのですが、全然、聴けるんですよね。 『えんとつ町のプペル THE STAGE』で流れる曲は、いわば「CMソング」なので、歌は下手でもいいから、曲は良くないといけません。 一方で、ブロードウェイでおこなう『Poupelle of Chimney Town』は歌も曲も最上級のものを提供しなければなりません。 あちらは「ミュージカル」なので。 ここの棲み分けをキチンとしておかないと、皆すぐに、すべての項目のクオリティーを上げようとしてしまうので、気をつけておいた方が良さそうです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ これ、舞台だけの話じゃないです ━━━━━━━━━━━━━━━━ 「すべてのクオリティーを上げた方がいい」という短絡的思考による事故は、いろんな場面で起きていて、たとえば「田舎のお店をオシャレにリフォームしたことによって、(オシャレに自信がない人が店に入りにくい雰囲気になって)集客が落ちた」ということが普通にあります。 目的に合わせて、どのツマミを上げて、どのツマミを絞るのか? その判断が必要ですね。 『えんとつ町のプペル THE STAGE』を「絵本のCM(絵本のCMとすることでリピーターを生む)」とすることによって、見えてくる答えが結構あった。というのが今回の収穫です。 とりいそぎ、皆の耳に残る『えんとつ町のプペル THE STAGE』の曲を作ろうと思います。 現場からは以上でーす。
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「ぜいりさ」様より。2020/02/05。
¥5,000
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「ぜいりさ」さん、応援コメントありがとうございました!! https://note.com/arx8leva2/n/nd3cd1d381514 ■以下、本文。 2月5日(水) ※2月7日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━━ おはようございます。 毎日、あれやこれやと考えているのですが、よくよく考えたら、よく「10円ハゲ」ができないなぁと思っているキングコング西野こと『頭皮が健康』です。 さて。 昨日、一昨日と、チョット難しい話(ビジネストーク)が続いたので、今日は、僕の「想い」の部分にスポットを当てて、お話ししたいと思います。 現在、僕は、3万6000人のチームをまとめあげ、皆を前に進めなきゃいけない立場にあります。 出過ぎた真似をしてすみません。 チームをまとめる時に心掛けていることは、「意見は参考にするけど、反映するかどうかは別」ということですね。 税金で生きている政治家ではありませんので、3万6000人が「東だ!」と言っても、全員を幸せにする為に西に進んだ方がいいと思ったら、全員の声を大幅に無視して西に進む場合があります。 多数決で進むべき道を決めるのなら、僕は要らないので。 そして、もう一つ心掛けていることがあります。 それは、「想いをミリ単位で語る」ということです。 長年苦楽を共にしている友達やスタッフが相手の時は、「汲み取ってね」という部分もあったりするのですが、3万6000人の中には、昨日、サロンに入られた方もいらっしゃいます。 劇場は、「最後列に届く声」を持っている芸人しかステージに立てないのですが、リーダーも同じですね。 「西野の考えてることが分からない!」となってしまうと、そこからヒビ割れが始まるので、僕は、まだ会ったことがない3万6000人目の人に声を届けなければなりません。 場合によっては、「その話は、半年前に聞いたよ」と突っ込まれるような話を、堂々としなくちゃいけないこともあります。 とにもかくにも、「想いをミリ単位で語る」ということを意識しています。 黙るのなら、なぜ黙るのかも説明します。 その上で、今日の本題です。 ━━━━━━━━━━━━ ▼ 小出恵介さんの復帰報道 ━━━━━━━━━━━━ 今朝、俳優の小出恵介さんが、ブロードウェイで公演される舞台『Poupelle of Chimney Town』の出演が決定したことが報道されました。 小出恵介さんをブロードウェイの舞台に起用させていただくことは決まっていたのですが、このタイミングで報道が出ることは、僕をはじめ、関係者一同寝耳に水で、今朝の『えんとつ町のプペル』チームは、そこそこ揺れていました。 映画『えんとつ町のプペル』や、ネルケプランニングさんの『えんとつ町のプペル THE STAGE』、そして、ブロードウェイで公演するミュージカル『Poupelle of Chimney Town』の活動が、それぞれプラスになるように、「情報出し」などの足並みを揃えてた矢先、今回の報道が流れました。 個人的な話をすると、3ヶ月間全力で駆け抜けた『えんとつ町のプペル THE STAGE』の千秋楽の日に「次の予定」の報道が出るのは勘弁して欲しかった…という気持ちはあります。 皆で「頑張ったね」と言い合っている時に、「僕は次がありますんで」となってしまうのは、なかなか厳しかったりします。 ただ、このことを受けて、僕が「いやいや、まだ正式に決まってない!こういうのは困る!」と表でコメントしてしまうと、それがニュースになって、小出恵介さんの再出発が応援されないムードになってしまいます。 僕はやっぱり、「もう一度やり直したい」と立ち上がった人を応援したいので、今回の報道に関しては表ではノーコメントを貫こうと思います。 ただ、ブロードウェイ公演のことや、小出さんのことは、前々から、このサロンでお話しさせていただいていたので、「え? このタイミングで出しちゃうの?」と疑問を持たれた方もいると思うので、今回、こういった形で、サロン限定で、御説明させていただきました。 舞台の千秋楽の日の報道で、若干、「あちゃー」という気持ちはありますが、1ミリも怒っていませんし(マジで!)、小出恵介さんをはじめ、ブロードウェイチームの応援は引き続きバリバリやっていきますので、ご安心ください(*^^*) 吉本興業が若干怒っているかもしれないので、これから、吉本社員の口に甘いモノを詰めてきます。 現場からは以上でーす。
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「鈴木陽介」様より。2020/02/03。
¥10,000
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鈴木陽介さん、応援ありがとうございます! ■note版(しるし付き)記事はこちら! https://note.com/arx8leva2/n/nc8a7a0d6c2ae ■以下、当時の西野亮廣さんの本文。 (2020/02/03) 2月3日(月) 2月5日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━ おはようございます。 世間はアレやコレやと言いますが、人気YouTuberのプラットフォームになることを覚悟した時点で、宮迫さんの勝ちが決定したなぁと思っているキングコング西野です。 さて。 今日は「お金」のことが絡んだ、少し踏み込んだ話をしたいとおもいます。 タイトルは『今の時代は、どう考えたって【株】を持ちあった方がイイよね』です。 ちょっと難しい話ですし、自分の中でも、まだ綺麗に整理できていないので、賢い人がコメント欄で補足してくれることを願います。 (※わからないことがあったら、コメント欄で聞いてみてー) そして、ごめんなさい。 今日も、かなり長くなってしまうので、今日と明日で「前編/後編」に分けて、お話ししたいと思います。 たぶん、とってもとっても重要な話です。 それでは、『今の時代はどう考えたって【株】を持ち合った方がいいよね(前編)』です。 どうぞ。 ━━━━━━━━━━━━ ▼ そもそも【株】って何? ━━━━━━━━━━━━ 企業が事業資金を集める時に、「株式」というものを発行するのですが、その株式を購入した人は「株主」となります。 「株主」は、その企業がイイ感じにいっていれば、配当金やら株主優待やらを受け取れたりします。 買った株が値上がることもあったりします。 (…こんな説明で合ってますか?) 僕も(たぶん)何社かの株を持っていたりするのですが、リターンはあんまり要らなくて、そんなことよりも自分が「好きだなぁ」と思う会社やサービスが、自分が見ている世界に広がってくれたら、僕はそれが一番嬉しいので(部屋のインテリアと同じノリ)、宣伝のお手伝いをして、お金を出して、口を出さない、超有料株主をやってまーす。 「株の売り買いで儲けを出そう」と考えるほどの知能と粘りが僕には備わっていないんですね。 ただ、自分の好きな企業が成功すると、その分、自分の好きな世界が広がるので、応援すればするほど、『自分の為』になっていることは確かです。 株は、「お金を払って応援してもらう」ではなく、「お金を貰った上に応援してもらう」なので、結構、よくできた仕組みなんですね。 ━━━━━━━━━━━━ ▼ 国民総個人事業主時代 ━━━━━━━━━━━━ 僕のような田舎のサラリーマン家庭育ちからすると、【株】と聞いただけで、神々の遊びのように捉えてしまって、「社長さん達のマネーゲームでしょ? 僕には関係ない」と思ったゃったりするのですが、「どうやらそうでもないよ」というのが今日の本題です。 【株】というと、当然、「配当金」や「株の売り買い」といった『お金』の話が真ん中に来てしまって、その瞬間、「マネーゲームでしょ?」となっちゃうのですが、たぶん僕たちは「『現代のお金』は何か?」という問いに立ち戻って考えを整理した方がいいと思います。 「インフルエンサー」という言葉が説明してくれているのですが、『現代のお金』は、1万円札や5000円札だけじゃなくて、“影響力”だったり、“フォロワー数”であったり、YouTubeの場合なら、“チャンネル登録者数”や“再生回数”です。 それらは現金に両替可能なので。 ちなみに「信用」が貯まるとクラウドファンディングで換金出来るし、 「愛着」が貯まると冠婚葬祭の集客に化ける。 コロナが始まってからは、更に深く「濃いファンの数」が明暗を分ける事に。 お笑いコンビって、よくできてるのが、コンビの株を50%ずつ持っているんです。 キングコング西野が上手くいけば、キングコング梶原にお客さんが流れて、キングコング梶原の影響力(お金)が増える。 逆もまた然りです。 当然、梶原は積極的に西野を応援するし、西野も積極的に梶原を応援します。 配当金(影響力やファン)を貰えるので。 不仲のコンビは、この循環が上手くできていないから、自家発電し続けなきゃいけないので、売り上げが小さいわけですね。 そして、今は、国民全員が発信する(発信することでお金を稼げる)時代じゃないですか? あの社長さんも、西野も梶原も、あなたも、国民全員が事業主です。 理屈で言うと、【株】を持ち合った方がいいんですよね。 「梶原が上手くいけばいくほど、西野が上手くいく」といったような関係を、お笑いコンビだけじゃなくて、個人間でも作れるといい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ でも、どうすれば個人間で【株】を持ち合えるの? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 自分自身、クリエイターの支援をずっとしたくて、この「問い」の答えは、ずっと探していたんです。 言ってしまえば、梶原君を応援する時は、自分にメリットがあるのに、オリラジ中田君を応援する時は『善意』になってしまう。 この辺が自分でもセコイ人間だなぁと思うのですが、僕は二人とも大好きなのに、やっぱりどうしても自分にメリットがある梶原君の方の応援の熱量が高くなってしまう。 ただ、僕の目的はエンタメで世界を獲ることなので、芸人同士の小競り合いとか本当に時間の無駄なんですね。 オリラジ中田君が成功して、ついでに僕も成功した方がいいに決まってるんです。 昔、中田君の相談にのっていた時に、「どうすれば、中田君の【株】を僕が持つことで、僕が中田君の宣伝マンになれるかなぁ?」と考えていたのですが、これといった答えが見つかりませんでした。 (※途中、『VALU』という個人の株主になれる雰囲気のサービスが出てきたのですが、僕がイメージしている形と少し違いました) 「どうにして、クリエイターの株を持てないかなぁ?」「クリエイターの株を持てたら、かなり積極的に宣伝できるんだけどなぁ~」と、ずーっと、ずーっと考えて、最近、ようやく一つの答えが出ました。 サロンメンバーの皆さんなら、ご存知の映画『えんとつ町のプペル』の「カバー曲企画」です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 映画『えんとつ町のプペル』のカバー曲は【株】だった ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ あれは、【株】なんです。 あれこそ、【株】なんです。 企業でいうところの「株式」で、梶原と西野でいうところの「キングコング」なんです。 僕は自分の楽曲をフリー素材にして、アーティストさんがそれを歌い演奏し、YouTubeにアップする。 互いに時間を出資して、アーティストさんにも配当(チャンネル登録者数、再生回数)が入り、僕にも配当(映画『えんとつ町のプペル』の宣伝)が入っている。 「クリエイター個人の株を持つ」ことを考えても答えが出ませんでしたが、YouTubeのような『広告費』が発生する場所に共同作品を落としこんだら、結果、それが【株】として機能することが分かりました。 YouTuber同士のコラボ動画は、その構造になっているのですが、あれは「一回こっきり」で、音楽と違って、「同じ動画を何回も観る」ということはありません。 ここで「音楽」の持つリピート性が効いてくる! 5Gが始まると、「ダウンロード」とかしなくなると思うんですね。 (※少なくとも僕はしません) YouTubeで音楽を聴けばいいので。 その時、BGMになりうるような動画(※何度も繰り返し観られるような普遍的な動画。つまり音楽)は、やっぱり強くて、「その動画がクリエイター同士の共同作品であれば、【株】として機能し、クリエイター支援を続けることができるなぁ」というのが、前半の結論です。 ちなみに、YouTubeに素人さんが4年前にアップした『カノン』のピアノ演奏は、現在、500万回再生されています。 僕だけでも、10回以上はリピートしたのですが、あの動画は、典型的な「BGM(リピーター)需要」ですね。 たぶん、この調子で探していけば、僕らは「個人間で持ち合える【株】」があって、国民総個人事業主時代は、それを見つけたもん勝ちだなぁと思っています。 明日(後編)は、「おや? これも、よくよく考えてみたら【株】になるじゃないか!」という話をしたいと思います。 お楽しみに! 現場からは以上でーす。
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「ゆっこ」様より。2020/02/02。
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ゆっこさん、応援ありがとうございまーす!! ■記事はこちら! https://note.com/arx8leva2/n/n856986297219 ■以下、本文。(2020/02/02) 2月2日(日) ※2月4日以降は『いいね』を押さないでください。 こんにちは。 サロンの投稿が遅れた日は、朝から真剣に考え事をしていたか? 二日酔いだったか? で、今日はシンプルに二日酔いだったキングコングです。 さて。 昨日、再び舞台『えんとつ町のプペル』(東京公演)を観てきまして、観劇後にまとめたことを、メモがわりに、ここに共有したいと思います。 (※皆さんの生活にはあまり関係のない内容になるかもしれませんが、こんな回があってもイイよね♥️) ━━━━━━━━━━━━━━ ▼ ミュージカルの役割は何か? ━━━━━━━━━━━━━━ 舞台『えんとつ町のプペル』は、演出家の児玉明子さんからのリクエストもあって、お歌のシーンが比較的多めです(メチャクチャいいと思います)。 タイトルには謳っておりませんが、いわゆる「ミュージカル」に分類される舞台だと思います。 この時、ただ漠然とミュージカルをするのは個人的には好きではなくて、「ミュージカルにした目的は何なのか?」「そもそもミュージカルの役割は何なのか?」ということを、キチンと整理し、言語化し、全員に共有しておく必要があると僕は考えます。 説明力!リーダーの役目! というわけで、ミュージカルの「役割」について考えてみたのですが、たぶん、以下の2つです。 ①物語が短縮できる。 ②リピーターが生まれる。 順に御説明します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ①ミュージカルにすると物語を短縮できる ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ミュージカルに対する疑問の一つに「なんで、喋ってたのに急に歌い出すんだよ!喋れよ!」というツッコミがあると思います。 かくいう僕も、当時はこの疑問を抱いていました。 ただ、ここには「歌わなきゃいけない理由」が明確にあります。 たとえば、 「♪ハロウィンの夜にやってきた 身体がゴミのゴミ人間。えんとつ町は大騒ぎ、酷い臭いさ~」 という歌。 【歌】だと、この通り「二行」で済みますが、 「今日がハロウィンの夜」ということと、 「身体がゴミの人型モンスターが現れた」というのとと、 「そのモンスターは、とても臭く醜く、それによって町が混乱していく様子」を【台詞(会話劇)】だけで表現しようと思ったら、軽く15分はかかります。 まさか客席に向かって、「今日は、待ちに待ったハロウィン!」とは言えないんですね。 吟遊詩人も「歌」で情報を伝聞してたらしいね。 『ハロウィン』であるということを会話で自然に伝える為には、 「あれ? たしか、この辺の引き出しに入れておいたハズなんだけどなぁ~」 「もう!急ぎなよ。はやくしないと始まるよ!」 みたいなところから始めなきゃいけないんです。 つまるところ、1時間半ほどのミュージカルを会話劇にすると、4時間くらいかかっちゃう。 4時間の舞台はツライじゃないですか? だから「箇条書きの状況説明」が許される音楽にして、時間を短縮しているわけですね。 これが「ミュージカルの役割」の一つです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ② ミュージカルはリピーターを作る ━━━━━━━━━━━━━━━━ これは過去にもお話しさせていただいたと思うのですが、漫才やサスペンス小説と違って、音楽は、「知っている曲であればあるほど楽しい」という性質を持っています。 ネタバレしていた方がいいんですね。 興味深いのがミュージカル『キャッツ』で、『キャッツ』はYouTubeの公式アカウントで、劇中歌をバンバンアップしているんですね。 お笑いだと考えれないですよね。 これから単独ライブでやるネタをYouTubeにアップするなんて。 ところが音楽には「知っている曲を生で聴きたい」という需要があるので、むしろ出していった方が集客に繋がります。 ただ、それには条件が一つあります。それは、「一度生で聴きたい」「もう一度生で聴きたい」と思わせるだけの『名曲である』ということですね。 僕が舞台『えんとつ町のプペル』の音楽にNGを出した理由はそれで、帰り道に思い出せないような曲だと、ミュージカルの二つ目の役割を果たしていないんですね。 プペルが一人になった時に歌うシーンがあるのですが、あそこは絶対に『ウィキッド』でいうところの「for good」を出さなきゃいけないし、『キャッツ』でいうところの「ガス」を出さなきゃいけない。 今回の舞台は僕はあくまで『脚本家』という立場なので、そこまでは口を挟みませんが、映画『えんとつ町のプペル』のような僕が指揮をとる場合に音楽家さんへの発注は、 「舞台袖から観ているセミプロを唸らせる音楽は要りません。目の前のお客さんを巻き込むヒット曲を作ってください。そのことを安く見たり、それが作れないのであれば、僕とやる仕事からは降りてください」 です。 昨日、あらためて思ったのは、もし舞台『えんとつ町のプペル』を再演するのであれば、「ヒット曲ができるまで、プロジェクトを立ち上げちゃダメ」ということでした。 「まずは曲を作ってから」ですね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 「リピーター」の話のついでに… ━━━━━━━━━━━━━━━━ 舞台『えんとつ町のプペル』は映画公開前と公開後で内容を変えるべきだと思っています。 今回の舞台では、映画にも出てくる『異端審問所』(町を支配している人達)の物語も描かれているのですが、『異端審問所』の物語は「そうだったのか!」というサプライズの要素が大きかったりします。 ただ、「リピーターを作る」のことを考えると、回数を重ねるごとに価値が下がってしまう「サプライズ要素」は要らないので、映画公開後の舞台『えんとつ町のプペル』では、『異端審問所』の物語(サプライズ要素)は全カットしようと思います。 つまり、「『オチの切れ味』『ストーリーの妙』で集客しない」ということですね。 「『少年が、ゴミ人間と出会って星を見つけるだけの物語』でイイ」という話です。 この調子で、いくつか整理すれば、舞台『えんとつ町のプペル』は何十年も続くコンテンツになりうるなぁと、昨日、あらためて思いました。 今回の舞台が終われば、一度、吉本興業とネルケプランニングさんとニューヨークチームとガッツリと膝を付き合わして、「マジで、どうしていく?」という話し合いをしたいと思います。 現場からは以上でーす。 【追伸】 舞台『えんとつ町のプペル』は絶対に観ておいた方がいいっす。 当日引き換え券を狙って~。 https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1954710&rlsCd=003&lotRlsCd= https://www.youtube.com/watch?v=TZ0pXUb5jVU&feature=youtu.be
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「中崎雄心」本人より。2020/01/15。
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■記事はこちら! https://note.com/arx8leva2/n/n1d2db4b8cf55 ■完売につき、こちらにも原文を掲載します。 1月15日(水) 1月17日以降は『いいね』を押さないでください。 ━━━━━━━━ おはようございます。 「今朝のブログはヒドイこと言っちゃったかなぁ」と思っているキングコング西野です。 詳しくは後。 さて。 今日は「西野の時間とお金の使い方」について、お話ししたいのですが、結論まで、かなり遠回りします。 頑張ってください。 去年末に『ガンバ大阪』さんからサッカーのユニフォームデザインの依頼をいただいていて、「○○をするのは可能ですか?」と質問したところ、「すみません。検討してみたのですが、少し厳しいです。。」という返答があったので、今回のお仕事はお断りさせていただくことにしました。 ただ、これに関しては、ガンバ大阪のスタッフさんが動いてくださった結果、「物理的に厳しい」という話なので、仕方無いと思っています。 代案として「僕がやりたくないこと」や「ガンバ大阪の経営陣が求めていること」をやっても、ガンバ大阪さんの為にも、お客さんの為にもならないので、「今回は辞めましょう!また、いつか!」とお伝えしました。 たぶん、いい判断だと思います。 オファーをくださったガンバ大阪さんにはとても感謝しています。 ありがとうございます。 勘違いして欲しくないのが、このガンバ大阪さんの件と今朝の僕ブログは全くの別件です。 我ながら、変なタイミングで記事を書いちゃったなぁと思っております。ごめんね。 【関連記事】 『フランス映画みたいな仕事する三流クリエイターが嫌い』→ https://ameblo.jp/nishino-akihiro/entry-12567137355.html ブログでは、まだ我慢していますが、こういう「あえて○○してみました」とか「ここは逆に△△で」といった仕事をするオナニークリエイターがメチャクチャ嫌いです。 学生時代、自分もこういうプレゼントをした事がある。結果?あぁ。…全力でダダ滑りしたさ…!(恥) 「そんなものは世界を獲ってから、やれよ。お前のオナニーなんて、お前の家族と呑み友達以外、誰も興味ねぇよ。僕の仕事場に持ち込んでくるな。タコブツ!」と思っています。 このコトと、今回のガンバ大阪さんの件は、全然別件だということを御理解ください。 共通している点は「違うな」と思ったら、何の躊躇いもなく撤退するというところです。 撤退を「戦略的前進」として捉えない人からは、「情が無い」「冷たい」と言われたりしますが、めげずに撤退します。 …前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。 基本的に僕は、「多くの人が想像できる取り分(目先の売り上げ)」には全く興味がありません。 「ここで、○○を獲たことによって長期的に失うものは何だろう?」や、「ここで△△を獲りにいかなかったことで、長期的に得られるものは何だろう?」ということばかりを考えていて、必ずその判断には『長期的に』という言葉が入ってきます。 意外と保守的な人間なのかもしれません。 「自分の限られた時間を、いつかは老いて、消えてなくなる自分にポイントを入れる為に使っていいのだろうか? …いやいや、自分の限られた時間は、老いることも消えることもない『作品』にポイントを入れる為に使った方がいいよね。 であれば、今、目の前にある『出役(タレント)としての需要』に応えるのは辞めて、作品を生み出し、広めることに時間を使おう」 という判断をしたりします。 売れっ子を10~30年やることには興味がなくて、100年~300年続くエンターテイメントを作ることに興味があるようです。 ▼「出資」も似たような感じでやっています。 投資家さんが事業に出資する時って、基本、後々、お金になりそうなをところを選ぶじゃないですか? その時、保有している株を売ることでお金を作ったりすると思うのですが、「株を買って、高値で売る」という【お金の作り方】に、僕、まったく興味がないんです。 じゃあ、『西野亮廣エンタメ研究所(株式会社NISHINO)』は、どこにお金を出すかというと、「成功する事業」ではなくて、「物語がある事業」なんです。 (※注 「物語がある事業」=「成功しない事業」ではありません) たとえば、先日、「ベーシックインカム」と称して、ブロードウェイミュージカル『Poupelle of Chimney Town』のチームに月50万円の活動支援金を出させてもらうことを決定しましたが、ベーシックインカムの本質は「投資」だと思うんですね。 自国を豊かにする為の「投資」です。 じゃあ、お金を出した側(今回だと西野亮廣エンタメ研究所)へのリターンは何か?というと、 ミュージカルの売り上げでもなく、 ミュージカルチームを運営する会社の売り上げでもなく、 ミュージカルを運営する会社の株を売って作るお金でもありません。 日本人がブロードウェイに挑戦し成功するまでの裏側をサロンで追い続けたら、続きが読みたくなって「サロンの退会率」が下がるわけじゃないですか。 そこが最大のリターンですね。 (#そんなことを言っちゃうのか) その為には「物語として面白い」が絶対条件になるので、ピンチを何度も迎えてもらわなくちゃいけません。 つまり、順調に右肩上がりに成長していく物語性の薄い事業には興味がないんです。 キチンとピンチを迎えて、キチンと浮き沈みがあって、そんな「サロンメンバーの皆の胸を踊らせてくれる物語を途絶えさせない為」に、お金を出させていただいています。 そっちの方が長期的に見てプラスだと思うんですよね。 そして、そこでのプラスを、また次の挑戦者に使う。 「出資はするけど、回収方法が投資家さんとは違っていて、僕は、オンラインサロンの『読み物価値』を上げることで回収しているよ」 というのが今回のお話です。 「やりたいことが見つからない時代」で、明らかにグイグイと価値を上げているのは『皆が夢中になれる物語』で、そういう物語を抱えた人(事業)を今日も探し、お金をかけて、絶滅危惧種のように保護していきます。 現場からは以上でーす。 ↓最新の公式記事を読みたい方はこちらから! https://salon.jp/nishino